今日は、こんな言葉をご紹介したいと思います。
『怒りで頭がいっぱいになると、真実は消えてゆく』
? ドイツのことわざ ?
ご存知でしょうか?
人間は、実際の情報のほんの一部しか 認識できないという事を。
例えば、今、あなたの周りを見渡して 赤いものを探してみて下さい。
十分に赤を探したら、目を閉じて 緑のものがいくつあったかを思い出して みて下さい。
では、次に、赤いものを探していいた 時に聞こえていた音を思い出せるでしょうか?
では、臭いや、口の中の味、体の感覚は どうでしょうか?
まあ、この実験、文字情報でやるのは ちょっと無理があるのですが、 主旨は理解してもらえたと思います。
人間の感覚や情報というのは、 何かに集中していると他のものが 入ってきません。
逆に、集中して初めて意識する事の方が 多いのです。
例えば、あなたが今イスに座っているのであれば、 イスの硬さやおしりの感覚
服と肌が触れる感覚
周りの音
人間は五感で感じる事のできる周囲の膨大な量の 情報を全て感知すると処理しきれないので、 普段は無意識にほとんどの情報を捨てているのです。
そして、ほとんどの情報を捨て、 一部しか見ていないのに、
ついつい、
『自分は真実を見た!』
『私が知っている事は真実だ!』
と思い込んでしまいがちです。
しかし、他の人が他の角度や視点、 集中しているポイントから見たら 全然違うじ事実に見えたりします。
その結果、人間関係のトラブルになったり します。
自分の視点から見て
『自分は何も悪くないのに、 相手が言いがかりを付けてきた』
『自分は悪くないのに いじわるをしてきた』
『自分は悪くないのに・・・』
そして、相手も同じような事を思っていたり します。
その人の視点で・・・
そして、さらに、ドイツのことわざで 言われているように、
怒りや恨みはさらに視野を狭め、 真実を消して行きます。
その結果、誰が正しいか?
という真実の綱引きが起こります。
どちらかが勝って、どちらかが負ける。 もしくは、どちらも負ける。
この勝ち負けの構図で、みんなが幸せに なる事は無いように見えます。
人間関係において真実を議論する事ほど 関係を悪化させる焦点は無いかもしれません。
私達が人間関係においてフォーカスすべきなのは、
どうしたらよりよい関係を築けるか?
自分も、相手も幸せになるにはどうしたらいいか?
ではないでしょうか?
そして、そのためには、相手の言い分と、 相手の望む結果を知る必要があります。
自分からは見えない、相手の真実、 相手の現実を知る必要があるのです。
もし、あなたが今、何か人間関係でトラブルを 抱えているとしたら、
まず、理解してほしいのは、
あなたは悪くないし
相手も悪くない
ただ見ている現実や真実が違うだけ
だから、お互いが同じものを見れるように、 お互いに相手の真実、相手の現実を知り、
そして、さらに、お互いが望む共通の未来、 得たい結果を作り上げる事が重要です。
そのためには、まず、どちらかが先に 歩み寄る必要があります。
『人質をよこせ!そしたら金は渡す!』
『だめだ!金が先だ!』
みたいな映画の取引シーンを演じていると いつまで経っても平行線です。
『理解されたければ、先に相手を理解する』
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